八幡平BCスキーツアーイベント報告っ
皆さんコンニチワ
盛岡店のトーチャンです
本日は、2/12に岩手・八幡平のシークレットスポットで行ったBCスキーツアーの様子を、写真たっぷりでお伝えしていきます
是非、Wi-Fi環境でご覧ください!
岩手も雪の少ない冬を迎えておりますが土曜日の夜に降雪があり、久々に雪景色の雫石です
本日は自宅から八幡平へ直行!
ジムニーでトコトコと走っていきます
9:00に八幡平山麓の某地点に集合し、ガイドの平山順子さん(以下、ヨリコさん)と顔合わせです
今回のゲストは、盛岡店の常連Wさん・あの《ゆきむし》メンバーのレジェンドテレマーカーKさんと友人S子さん・それに弘前から駆けつけてくれたリピーターのT川さんの4名です
本当はもう一人トーチャンの昔からのゲストIさんが秋田五城目から参加予定だったのですが、寸前にゲレンデで怪我をしてしまったらしく今回はキャンセルとなってしまいました
さて、本日の行程やツアー中の注意点などをお伝えしたら、雪崩ビーコンの【グループチェック】を行います
まず、ゲストが受信状態にしてガイドは発信状態にします
その次にガイドに近づいていき、自分のビーコンの距離表示が実際の距離と大きく異なっていないかを確認
これを一人づつ行ったらゲストは発信・ガイドが受信に切り替えて、ガイドはゲストのシグナルが発信されているかを確認
最後にガイドが自分のビーコンを発信に切り替えるが、この際に慣れているメンバーがきちんと切り替わっているかどうかを念のために確認する
…と、これが【ダブルグループチェック】と呼ばれる方法です
さて、ここまで行った後にいよいよ出発!
最初は冬季閉鎖の車道をゆっくり歩いていきます
この日は《源太ヶ岳》南側のナイショのブナの森で遊んじゃおうという企画!
3連休最終日とあって、ルートは踏み固められていますが…
GHのパーティは、この辺りから森の中へGo!
ガイドのヨリコさん曰く『みんなメジャーなところばかり行くから、こんなところ滑らないんだよねーw』って。
つまり、登った分だけノントラックの斜面が滑れるということ
アップダウンを繰り返しながらテクテクと登っていきます
ガイドのヨリコさん、いつもよりペースがゆっくりで助かりました (^^;
ちょっと急なところを2段登ったところで『もし上から別パーティが来たら、ここやられちゃうかもね…』という事になり、オイシイうちにパウダーを食べちゃうことにしました!
↑ ガマンできない大人たちw
一旦シール外してヒャッホータイムです! こちらはS子さん!
ちょっと探って…
テレマークターンを決めていきます!!
早朝に出発して参加してくれたTさん!
普段は八甲田や岩木山BCで遊んでいらっしゃるみたい
続いてレジェンドテレマーカーK太さん
あの《ゆきむし》の滑りを、画面越しではなくナマで見られる日が来るとは…
迫力がありつつ美しい滑りに惚れちゃいます
さて、改めてまたハイク!
ここら辺の森には、こんな大きなブナが点在しています
これで樹齢は100年前後でしょうか…
ブナは水分を多く含む木であるため、大きく育って年老いてから枝が折れたりすると傷口から雑菌が入り、それが致命傷になります
しかし、大きなブナが朽ちた後は林床に陽射しが届くようになり、自身が栄養となって次の世代の植物を育ててくれます
下の写真は幹が途中で折れたブナの大木
これだけの太さの木が折れたのには、どういうストーリーが考えられるのでしょうか
ガイドのヨリコさんによれば、ただ雪がいっぱいくっついてしまっただけで折れたのではなく、風の影響が大きいのではないかとのこと
それも、関東に雪を降らせるような【南岸低気圧】の通過時には風向きが短時間で180度変わるため、地形の影響なども相まってあちこちの方向から揺すられちゃったんじゃないかな、ということでした
なおも登っていくと…
ん?
クマさんの爪痕が! (´・(ェ)・`)
近くには何か気に入らないことがあったのか、それとも登っていてズリ落ちそうになったのか、爪痕だらけのトドマツにも遭遇しましたw
一瞬、青空も見えました♪
ここからもう一段上がったところでゴハンタイム!
めいめい、持ってきたパンやお握りをほおばってエネルギーチャージ!
そして、先程登ってきた斜面を滑ります!
先頭のガイドに続き、T川さんからスタート!
雪は脛程度のパウダーで、やや《底づき》するものの快適に滑れます
例年より雪が少なく細かい凹凸が埋まりきっていないので油断するとつぶされそうになっちゃいますが、皆さんそれぞれのスピードで楽しそうに滑っていきます
こちらはS子さん
そしてK太さんも…
そして、中間点で一旦停止して《ゾンデ(プローブ)・スノーショベル》などを使用した積雪層の観察と弱層チェックの実演をしてもらいました
この長い棒は《ゾンデ(プローブ)》と呼ばれる道具で、雪崩に埋まった仲間をビーコンで探したのちに埋没位置を特定するために使いますが、積雪の深さを測る際にも使います
普段から使い慣れることで事故時に慌てることなく使いこなすことが出来ます
今回はこれで皆さんに足元をツンツンしてもらい、積雪層の中間にある融解凍結層の手応えや地面に届いたときの感覚などを体験していただきました
次に、ショベルで雪を120cmほど掘り出し(本来は150cm以上掘ります)、観察のために断面をショベルで整えます
『ほぉぉぉぉー』
『こうやってやるんですねー』
ちなみに、ここの積雪深は300cm弱でした
積雪表面は外気温や日射の影響を受けますが、ある程度深い部分は温度の変化による水蒸気の影響で霜の層などがあることがあり、これが表層雪崩を起こす『弱層』の一種になります
下の写真は、先ほど滑っていて『底づき』した融解凍結層が表面から何cmのところにあるか計測しているところ
次に、断面を指でツンツンと押してみて、深さや雪の結晶の状態によって硬さ(=雪の密度)がどのように変わるかをみんなで体験します
つんつんつん…
深いところは締まっていて、指が入りづらいのが分かります
もし断面の途中にスカスカの霜の層があると、上載積雪の重さを支えきれなくなった時に雪崩れることになります
次は、30cm×30cmの雪の柱を掘り出して、積雪層の中の弱層を探す試験の準備です!
写真には写っていませんが《スノーソー》という雪用のノコギリを使って四角柱を掘り出します
その後、四角柱の上にショベルのブレードをあて、《手首》でポンポン➡《肘》からバンバン➡《肩》でうりゃっ!という感じで10回ずつ段階的に強くたたいていき、どの強さの何回目で弱層が破断したかを調べます
↓今回のショベルコンプレッションテストの様子はコチラから
https://youtu.be/x51gry_l2bI?feature=shared
これによって滑る斜面の雪の安定度を判断する一つの指標を得ることが出来ますが、あくまで指標の一つであり完璧な判断というものはできません
積雪層について学ぶとともに、やはり仲間を助けるレスキューも訓練をする必要がありますね
そのレスキューに使うスノーショベルについて、皆さんに解説させていただきました
使う目的やパーティ内での立場によって、《大型 or 小型》《軽量 or 耐久性重視》と、選ぶべきモデルが変わってきます
今回もお話ししましたが、UIAAの雪崩救助認証マークが付いている製品であれば構造的にまず間違いはないので、その中から選ぶようにすればいいと思います
↑ 先シーズン初めに書いたブログです スコップ選びの参考にどうぞ!
2/13現在、まだまだ種類は揃ってますよ♪
トーチャンが昨シーズンから使用しているのはコチラのモデル
軽さと使いやすさ・強度をバランスよく備えているイチオシのモデルです
【オルトボックス・プロフェッショナルライト】 税込13,750円
次にコチラ!
BCAの【DOZER 1T-UL SHOVEL】 税込15,400円
これら2つのモデルに共通しているのは、ブレードにシャフトを突っ込んだ時に突き抜けない《爪》がついている点です
これがあることで、下の写真のように定位置でシャフトが止まってくれます
実際の事故の現場では焦ったりパニックになったりすることもあり、このような細かい作りが仲間の命を救うことに直結します
…と、そんな感じで現場で実物を見て頂きながらお話をさせて頂きました
ゾンデ(プローブ)に関しても、参加者の皆さんから『自分のは伸ばしてロックさせるために物凄く力が必要なんです』とか『使用後にロック解除させるのが大変だから、ぶっちゃけ普段は出したくないw』なんていう話も出てきました
メーカーによってロックするシステムが違っていたり、最近になって改良されていたり、あるいはちょっとしたコツをつかむと使いやすくなったり…
実際に店内でご自身のものと操作感を比べて頂くこともできますので、お悩みの際は盛岡店の保坂あてにお電話くださいネ!
この後は、残りの斜面をみんなで気持ちよく滑ってゴールです♪
早めの時間にゴールでしたが、雪が降ったりやんだりしており地形的に谷間という事もあり、森の中はちょっと薄暗い感じ
でも、クルマで松尾の集落に出るころには明るい空が待っていてくれました
ご参加いただいた皆さん、そして今回もガイドを快く引き受けてくださった平山さん、ありがとうございました!
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グリーンハウス盛岡店では、2/18に今回に引き続き八幡平山麓をフィールドとして初心者向けのスノーシューツアーを企画しています
TUBBSやMSRのトップモデルも試乗OK!グリーンハウス盛岡店019-681-8873保坂まで
2/16(金)の正午まで参加募集しておりますので、ぜひお誘いあわせの上ご参加ください!!